フェードアウトする記憶

しっかりと受け止めよう


HUAWEI CLT-L29 ƒ/4 1/50 3.95 mm ISO 100

子供の頃・・父は怖かった
思春期には追い越そうと思った

そしていつか父の背中は小さくなって
子供のようになっている

目が見えにくくなり
耳が遠くなり
かつておもしろいと思ったことに興味がなくなっていく

毎日語りかけること
日々できなくなることを咎めるよりも
一緒にいてくれることを感謝して
少しでも長く思い出の中に居られること

それでもきっと彼の記憶に残るのは
最後のエピソードだけだ

最近はテレビもあまり興味を示さなくなった
老いて自分が為すべきことが見つからないのは不幸だ
身体が健康でも”意思”が働かなければ
少しずつ抜け殻のようになっていく

これからも散歩に行こう

季節の絶景を巡ろう




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