アンダーグラウンドな世界へ(1)
Canon EOS 60D ƒ/6.3 1/400 39 mm ISO 250
アンダーグラウンド・・何やらいろいろな意味で惹かれるフレーズですが今回はまさしくアンダーグラウンド
大谷石で有名な大谷地区にいまだ残る地下空間
と言いますか大谷資料館として地下の採石した後の巨大な地下の遺構だけでなくそこかしこに地下の坑道が残っているのだそうです
そんな地下空間は近年陥没事故などで負の遺産として厄介者でしたがこれをなんとか地域起こしの起爆剤にと
通常の観光では見られないルートを特別に観ることができるツアーがあるんです
そんなツアーに参加してきました
第して「~ 大谷地底探検と里山ハイキング~ OHYA UNDERGROUND 」
1回で紹介しきれないので2回に分けて紹介します
こちらのツアーは毎回14人が定員です
いくつかのバリエーションが有るようですが
私が参加したのは大谷の有名スポットを駆け足で回るツアー
とは言っても大谷石に関する石屋さんや
採石場跡だったり、現在も採石を行っている現場であったり
今日紹介するのは 大谷の石に関する有名なスポットです
まずは ポケットパークという小さな公園へ
そこにある不思議な大谷石の彫刻です
周囲が草に覆われていて
言われなければわからない場所で更に分からないオブジェですがこれが超有名
ある建物の一部のレプリカなんですがなんだかわかりますか?
実はこれ 旧帝国ホテルの入り口を飾ったもので
本物は明治村に保存されています
旧帝国ホテル
有名な建築家 フランク・ロイド・ライトがここの大谷石をたいそう気にいって
旧帝国ホテル建築のために山一つ買ったんだとか
その旧帝国ホテルは完成の披露パーティーの最中に関東大震災に見舞われながらも
ほとんど損害を受けること無く その堅牢で耐火性能に優れた姿を世に知らしめたと言われています
そんな大谷石にまつわる大谷の歴史を伺いながら
ハイキングは続き
ラクダ岩や鶴岩など
名のある奇岩を見て回り
これは 亀岩だったかな
やって来たのが 現在も創業中の採石現場です
土日の見学だと切り出しの様子などは見られませんが
この日は平日だったので
切り出した一つ200kgの大谷石をウィンチで積み込みをしている様子も拝見できました
大谷石の大きな縦坑です
下へ向かってほっていきながら
鉱脈があれば横へ掘り進む
少しずつ掘りながら坑道は広がっていくのでしょう
今でも可動している石屋さんは少なくなっていますが
それでも頑張って採石をされているんですね
仕事中なのにこうして見学を受け入れて頂いて
とても有り難いことだと思いました
そういえば茨城でも あるんですよね
あちらは御影石の採石場でした
「石切山脈」として以前紹介しています
操業中の石屋さんを後にして
次に向かったのは 古い大谷石の鉱山跡です
ニッチツ鉱山などのような鉱山とは規模が違いますが
当時は普通のサラリーマンの3倍は稼いだと言われていたそうです
石屋さんはそれぞれ揃いの半纏を着ていて
よく働き 酒も良く飲んだのだとか
小さな山の斜面を登って
ついたのは少し開けた広場のような場所で
そこ小さな作業小屋や廁や五右衛門風呂の跡
作業小屋には酒瓶が今でも残っていました
五右衛門風呂の跡です
こちらは外の厠の金隠しですが
凝った作りですね
染付便器で明治時代のものでしょう
高価だったのでしょうが景気の良かった時代が忍ばれます
ここから更にかつて採石が行われていた場所へと進んでいきます
今はくさき覆われた小山も
その下にはこうした塹壕やトーチカのような採石跡が眠っています
滑りやすい山道ですが こうしてツアーで立ち入る場所は
ツアー会社の方が 草刈りや事前調査で安全を確保しています
それでも ふらふら勝手に歩き回る人が居ますが
山を歩くときに ルート以外は危険です
草に覆われた陥没箇所もあるかもしれませんし
参加される方は注意しましょう
ツアーは地下でなくともヘルメット着用
落石などはないと思いますが
滑落したり滑って転んだりはありそうです
雨天決行で台風のときでも催行した実績があるようです
この日は雨の予報でした最後まで持ってくれました
海外にもありそうな気がしますが
欧米は煉瓦の建物歴史はありますが
大谷石のように加工しやすい石を掘って材料化して
建築するということが殆ど無いので
世界的見ても基調な場所だそうです
最近では海外からの参加者も増えているようですよ
次回はこのツアーのメインイベント ゴムボートでクルーズする巨大地下空間です
いつもご覧頂きありがとうございます
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